2017年3月22日水曜日

東天狗岳

渋の湯から黒百合、そして東天狗へ
更なる高みを目指して、アイゼン・ピッケルを使用した本格的な雪山登山へのステップアップの場所へ、19、20日の連休を利用して行って来ました。師匠お勧めの雪山訓練山行です。

関市役所を4時半過ぎに出発して、カセキでゆっきーさんと合流の後渋の湯まで。駐車場の心配があったので、渋の湯へのルート上に路中車が見られるようになってちょっと心配。それでも渋の湯について意地悪(師匠談)な女将さんの案内で駐車場へ。準備をして(アイゼン装着、スノーシューは車にデポ)渋川の橋を渡るといきなりの急登。身体よ目覚めなさい!と八ヶ岳に言われてる気がします。そこからも延々と斜登が続きます。途中の分岐(高見石方面)を過ぎるとまたまた急登が現れ、あえぎながら上ります。

八ケ岳らしい、シラビソの樹林帯を行く

もう下山する人もあります。そして八方台分岐に到着して一息つき、ここから先の唐沢鉱泉との分岐までシラビソの中の穏やかな雪上ハイクでした。

分岐を過ぎると、黒百合ヒュッテまで1キロとなり、200mほど高度をあげます。うっそうと生い茂った林を歩き、前方が明るくなってきたと思った時に、ひょっこり黒百合ヒュッテの庭に到着です。
天狗の庭の斜面 訓練適地です

ヒュッテに到着!

全景

早速受け付けをし、個室に荷物を置き着替えやらでまったりします。11時頃なのですが、ヒュッテの食事処は大賑わいですぐに食べれそうもありません。後で聞くと、前日の土曜は混雑したとのことなので、その人たちが天狗から戻って食事をして下山されるタイミングだったんでしょうね。

12時過ぎると混雑が嘘のような状態になってきて、我々も昼食とします。
昼食を済ませ、食堂兼談話室にて山談義。5月の山も決まってきたようです。
こうなるとお尻に根が生えた状態、何も出来ません。外へ出ることもせず、ずっとストーブの管理人してました。

童心に返ってトランプに興じます

部屋に戻り布団を敷きゴロゴロしていると夕食の準備が整ったようなので、食堂へ。
ハンバーグと白ワインを少々。食事が終わるとすることも無く、後は寝るだけ。

密談中?

6時半には布団に入ってたな…。寝たなって思って起きると消灯のタイミング。9時に星の撮影と思って外に出ると、真っ暗で風力発電機のうなる音が響いてます。これ、暗闇の中だと結構気味悪い音がするんだよね。ライトを照らすとチラホラと白いものが舞い落ちてきています。あれ、天気じゃないの?って思いながらまた布団にもぐりこみます。何度も目が覚めますが、もう一度寝なおして4時にトイレへ…。もう出発準備をされている方がみえて、どこへ行くのかは聞かなかったけど、どこかへ縦走されるんかな?空が白み始めたころ外のテントに明かりがともります。玄関の温度計を見るとマイナス13度。

夜が明けると-13℃

テントの中は水も凍ってる状態じゃないかな。でもほとんどが高校の山岳部って感じの子達だったから、若いから大丈夫かも。

見てる方が寒いよ、天泊

部屋に戻りザックを玄関に下ろしてパッキング。不要なものをデポして朝食後東天狗に向けて出発です。雪が舞ってたものの新雪はみられず、アイゼンがよく効きます。10分も歩かないうちに中山峠に到着し、ここでピッケルに持ち替えて少し歩くと展望が開けます。

中山峠から急登を登ります

東方面には浅間山から群馬あたりの山々まで見渡せます。しかし樹林帯を抜けたため風が出迎えてくれています。顔が凍えるほどです。

見えたよ西天狗に東天狗山頂下の天狗の鼻

平原部を歩き詰めると目の前には雪壁が立ちはだかります。先行者の様子を伺ってると、ここを上りあがるようです。それも東(左)側が切れ落ちた崖のふちを歩いてるようで正直困ったなと困惑してました。

こんな端っこ歩かなくても…

が、師匠はどんどん上りあがっていかれます。続いてミンミンさん、ゆずさん、ゆっきーさん。置いてかれると困るので進むしかありません、意を決して取り付きます。ふみ跡は良く踏まれていてアイゼンの歯がしっかり効くのでさほどの恐怖心はなく、ピッケルを確実に差込み身体を持ち上げます。1回だけ突風に身体をあおられて持っていかれそうになりましたが、九十九折に高度を上げていきます。右山、左山と変るたびにピッケルを持ち替え何とか壁を登りきりました。

アイゼン効かせてピッケルを突き刺して確実に登り上がります

そして、小屋からも見えていた天狗の鼻の岩稜となります。ここは巻いて上がっていくのですが、その巻き道が狭い。スノーシュー1枚分の広さです。しかも左側は岩、右側は切れ落ちてるし。それでも歩きとおしてやっと山頂が見えて来ました。西側には北アの連なりが確認できます。山頂下は強風のためか雪がほとんどなく、岩が出ていました。そして、多くの登山者で賑わう山頂に到着です。

山頂標示 後ろは蓼科方面

上りきった先は根石から硫黄、赤岳、阿弥陀と見られます。西側の西天狗への急坂にも何人もの登山者が取り付いているのが見えます。寒くて居られないので、写真だけ撮ってザックを下ろすことなくすぐに下山に入ります。まだまだ登ってこられる人がいるので、すれ違いに注意しながら鼻を巻いて壁を降りていきます。もちろん景色を楽しみながら、です。そして中山峠に着き一安心です。後は樹林帯の中をゆっくりヒュッテまで。時間は9時15分くらいだったので、2時間半で往復してきました。パッキングをし直しコーヒーを飲んでまったり過ごします。予定通り10時にヒュッテから下山開始です。

コーヒー飲んでまったりして、渋の湯へ向います
帰りもアイゼンで問題なし

往路を歩き1時間少しで渋の湯に到着です。無事雪山訓練終了です。
この後尖石温泉縄文の湯で2日分の汗を流して、
麓の展望地より天狗岳方面

蓼科山、車山などを眺めながらSAで昼食をとり、関市役所に5時過ぎに到着して、無事の登山が完了しました。
お疲れさまでした、そしてありがとうございました。

written by sada

3月19日、20日歩く
参加者:美濃さん、ゆっきーさん、ゆずさん、ミンミンさん、定

4 件のコメント:

美濃 さんのコメント...

いやいや楽しかったですね。
天気に恵まれて最高の二日間でした。
まったりとゆとりのある登山は楽しさ倍増です。

日記を読みながら
「ウンウン」とうなずきながら振り返りました。

こんなに楽しい山旅をみんなで共有できること・・
これぞ倶楽部登山ですね。

さてさて次の山は? 日照が待ってます。

タマジロウ さんのコメント...

山小屋での強敵!

小屋はイイですね。到着すればあとは存分に自由時間を楽しめる。
食事も時間になれば食べられる。天気の心配もしなくていい。
だけど消灯あとの時間の長いこと。

早く寝付く方法と4時までぐっすり眠る術をご存知の方は教えてね。

とはいえ素敵な2日間、羨ましくもあります。

今回のふみ跡ブログは、チカラはいってますね、定さん。
読ごたえありましたよ。

taki さんのコメント...

美濃さんこんばんわ。
コメントありがとうございます。
久しぶりに今日はアクセス数が延びましたよ。
それが一番の励みですね…(笑)。

taki さんのコメント...

タマさんこんばんわ。

一緒に行きたかったですね、でも美濃さんが例年山行にってことに参道して下さってるので、来年には行きましょうね。

ブログはいつもの通りです。でも2日を1枚で済ませたのでそのせいかもしれないですね。

文章は仕事中に(笑)、30分くらいで書き上げてますので、推敲もしてない状態です。
倶楽部のふみ跡は少し変えて書きますので。
いつになるかな?
なくてもいいかなって思ってるんですけどね。